第2種情報処理技術者試験 1994年度 = 平成6年度・秋期 午前 問48

 汎用計算機のオペレーティングシステムにおけるファイルの取扱いについて、正しい記述はどれか。

 ア  オープンされたファイルは、その情報が一括して主記憶上に読み込まれ、高速な内部処理が可能となる。
 イ  順編成、索引編成、相対編成などのファイル編成は、磁気テープ、磁気ディスクといった媒体の物理的な構成に影響されることなく利用される。
 ウ  ファイル中の情報は、アイテム、レコード、ブロックなどの単位に分けて構成され、それぞれの単位に対応した入出力文がプログラム言語に組み込まれている。
 エ  ファイル中の情報はビットの集まりであって、その構造の解釈はオペレーティングシステムと応用プログラムに任される。
 オ  ブロックや入出力バッファ領域を十分に大きくとることができれば、その大きさにほぼ反比例した時間でファイル処理業務を完了できる。

解答

 エ

解説

 オープンされたファイルの内容をすべて主記憶に読み込むのであれば、主記憶の容量以上のファイルを扱えないことになりますので、誤りです。

 たとえば、磁気テープはランダムに読み書きできないことからも分かるように、ファイル編成と物理的媒体は、必ずしも任意に組み合わせることはできません。

 ある意味では、オペレーティングシステムは、プログラム言語を含めたソフトウェアと、ファイルなどのリソースが独立性を保てるように、仲介的な働きをします。したがって、プログラム言語に、ファイル中の情報と対応した入出力文が組み込まれるわけではありません。

 ファイル中の情報はビットの集まりであって、その構造の解釈はオペレーティングシステムと応用プログラムに任されます。正解です。

 ブロックや入出力バッファ領域を十分に大きくとることができれば、ファイル処理時間を短縮させることは期待できますが、反比例するわけではありませんので、誤りです。


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