第2種情報処理技術者試験 |
1996年度 = 平成8年度・春期 |
午前 |
問32 |
タスクの状態に関する次の記述中の に入れるべき適切な字句の組合せはどれか。
タスクは三つの状態で管理される。これらは、CPU使用権を与えられた a 状態、CPU使用権を待っている b 状態、及び入出力要求などをきっかけに a 状態から移行する c 状態である。
| a | b | c |
ア | 受付け | 待ち | 実行 |
イ | 実行 | 実行可能 | 待ち |
ウ | 実行 | 待ち | 割込み |
エ | 実行可能 | 受付け | 割込み |
オ | 実行可能 | 割込み | 実行 |
イ
タスク管理の主目的は、複数のプログラムに対してCPUを割り当てるマルチプログラミングを行うことによって、CPUを効率よく利用することです。
プロセスの状態および状態遷移は、以下のようになります。
■実行(running)
CPUを確保し、プログラムを実行している状態。
■実行可能(ready)
CPUが割り当てられればすぐプログラムを実行できる状態。
■待機(wait)
要求しているリソース、たとえば入出力機器が、空くのを待っているとか、メッセージが到達するのを待っているとか、何らかの待ち状態にあり、CPUを必要としていない状態。
①実行可能状態から実行状態へ
CPUスケジューラ(CPU scheduler)すなわちディスパッチャ(dispatcher)によって、CPUを割り当てられたとき
②実行状態から実行可能状態へ
より優先度の高いジョブに割り込まれたり、自分に割り当てられた時間すなわちクオンタム(quantum)が終了したとき
③実行状態から待ち状態へ
プロセスが入出力動作を起動し、その完了を待たなければならなくなったとき、何らかのリソースが必要となり、それが空くのを待たなければならなくなったとき
※他の遷移と異なり、プロセス自らの操作によって生じる
④待ち状態から実行可能状態へ
入出力動作が完了したり、他のプロセスの命令により待ち状態が解除されたとき