第2種情報処理技術者試験 1996年度 = 平成8年度・秋期 午前 問55

 MTBF(平均故障間隔)とMTTR(平均修復時間)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

 ア  MTBFが短くても、MTTRが長い場合は信頼性は高いといえる。
 イ  一般的にMTBFが長い場合、MTTRも長くなる。
 ウ  一般的にMTBFが短い場合、MTTRは長くなる。
 エ  システムに冗長性をもたせることによってMTBFを改善できる。
 オ  システムの稼働率はMTBFだけで評価され、MTTRには依存しない。

解答

 エ

解説

 平均故障間隔と平均修理時間は、システムの信頼性を表す指標です。システムが、以下のように稼働および修理を繰り返しているとします。

          T1      T2      T3    T4  正常稼働   ──── ──────  ─── ────                                  … →時間  修  理       ─      ──   ─    ─             t1       t2    t3     t4

平均故障間隔MTBF(mean time between failure)
故障から回復して次の故障が発生するまでの平均時間。長いほど信頼性が高い。

   稼働時間   (T1 + T2 + … + Tn)     ──── = ──────────    故障回数       n

平均修理時間MTTR(mean time to repair)
故障が発生して修理を行い再び利用できるまでの平均時間。短いほど信頼性が高い。

   修復時間   (t1 + t2 + … + tn)    ──── = ──────────    故障回数       n

 MTTRが短ければ信頼性は高いといえます。

イ・ウ  どれだけ故障せずに連続して稼働するかを表すMTBFと、いったん故障したらどのくらい修理に時間がかかるかを表すMTTRは、独立した値であって無関係です。

 システムに冗長性をもたせることによってMTBFを改善できます。

 システムの稼働率は、次の式に示すように、MTBFとMTTRの両方で評価されます。 

       稼働時間       MTBF     ────────── = ──────      稼働時間+故障時間   MTBF+MTTR



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