第2種情報処理技術者試験 1999年度 = 平成11年度・春期 午前 問64

 テスト工程におけるスタブの利用方法に関する記述として、適切なものはどれか。

 ア  指定した命令が実行されるたびに、レジスタや主記憶の一部の内容を出力することによって、正しく処理が行われていることを確認する。
 イ  トップダウン的にプログラムのテストを行うとき、作成したモジュールをテストするために、仮の下位モジュールを用意して動作を確認する。
 ウ  プログラムの実行中、必要に応じて変数やレジスタなどの内容を検査し、必要であればその内容を修正した後、後続の処理のテストを行う。
 エ  プログラムを構成するモジュールの単体テストを行うとき、そのモジュールを呼び出す仮の上位モジュールを用意して、動作を確認する。

解答

 イ

解説

 トップダウンテストは結合テストの方式であり、最上位モジュールから順にモジュールテストを行う方式です。モジュールのテストの際、下位モジュールが未完成の場合、スタブと呼ばれるテストモジュールを用意します。
 仮のモジュールであるスタブは、テスト対象のモジュールからの呼出し命令の条件に合わせて(厳密でなくても構いませんが)適当な値を返すなどの処理を行います。

 指定した命令が実行されるたびに、レジスタや主記憶の一部の内容を出力することによって、正しく処理が行われていることを確認するのは、デバッグ手法の一つであるスナップショットです。

 トップダウン形式でプログラムのテストを行うとき、作成したモジュールをテストするために、スタブと呼ばれる仮の下位モジュールを用意して動作を確認します。

 プログラムの実行中、必要に応じて変数やレジスタなどの内容を検査し、必要であればその内容を修正した後、後続の処理のテストを行うのは、トレーシングを応用したデバッグ手法です。

 プログラムを構成するモジュールの単体テストを行うとき、そのモジュールを呼び出す仮の上位モジュールを用意して、動作を確認するのは、ボトムアップテスト工程におけるドライバの利用方法です。


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