第2種情報処理技術者試験
1999年度 = 平成11年度・秋期
午前
問36
動的リンクライブラリ(DLL)に関する記述として、適切なものはどれか。
ア
コンパイル時に、コンパイラによって組み込まれる。
イ
コンパイル前に、プリコンパイラによって組み込まれる。
ウ
実行時に、OSによって連係される。
エ
ロードモジュール作成時に、連係編集プログラムによって連係され組み込まれる。
解答
ウ
解説
オペレーティングシステムの本体は巨大であり、すべてを主記憶にロードすることはできません。したがって、一部をライブラリの形で用意しておき、必要なときにのみロードできると、記憶域を大幅に節約することができます。
また、オペレーティングシステム上で動作するプログラムから共通して利用するようなライブラリも、それぞれのプログラムで同じものを個別に持つのではなく、必要に応じて主記憶にロードするようにしておくと、各プログラムでライブラリをもつ必要がなくなりますから、実行プログラムの大きさを抑えることもできます。
以上のような目的を実現するのが
動的リンクライブラリ
=
DLL
(
dynamic linking library
)です。呼び出された時点で、OSがハードディスクなどの補助記憶域装置から主記憶へと読み出してリンクします。
※たとえばMS-Windowsであれば、SystemやSystem32フォルダの中に
.DLL
という拡張子のついたファイルがたくさんあります。これらが動的リンクライブラリです。