第2種情報処理技術者試験 1999年度 = 平成11年度・秋期 午前 問56

 ソフトウェア開発手法の一つであるプロトタイピングの特徴の記述として、適切なものはどれか。

 ア  基本計画、外部設計、内部設計、プログラム設計、プログラミング、テストの順に進めていくので、全体を見通すことができ、スケジュールの決定や資源配分が容易にできる。
 イ  システム開発の早い段階で試作品を作成するので、利用部門と開発部門との認識のずれやあいまいさを取り除くことができる。
 ウ  ソフトウェアの性質を、仕様が固定的で変更の必要がないものと、仕様の変更が必要であるものとに分類し、仕様の変更があるものについて作成・見直し・変更のプロセスを繰り返す。
 エ  大規模アプリケーションを独立性の高い部分に分解し、その部分ごとに設計、プログラミング、テストの工程を繰り返し、徐々にその開発範囲を広げていく。

解答

 イ

解説

 プロトタイプモデルプロトタイピングは、システム開発の早い段階で、目に見える形で利用者が要求を確認できるように試作品(プロトタイプ)を作成して、ユーザに試用してもらった評価を反映させながらプロトタイプを改良し、ユーザの要求や仕様を確定していく成長型の開発モデルです。
 利用者の要求を明確にして開発者にフィードバックし、利用者と開発者の認識の違いやあいまいさを取り除き、最終段階での食い違いを減らすことができます。利用者の参画意識の向上も期待できます。
 特に、比較的小規模のアプリケーションの開発において効力を発揮します。
 作成するプロトタイプは、あくまでも試験・評価用ですが、実際にコンピュータ上で動作するものでなければなりません。また、仕様が確定した段階で改めて本格的なシステムを開発することもあります。


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