基本情報技術者試験 2001年度 = 平成13年度・秋期 午前 問31

 現在利用しているパソコンで10本のプログラムを同時に動かそうとしたところ、3本目のプログラムが実行を開始した時点で“メモリ不足”というOSのメッセージが表示され、実行できなかった。そこで、容量が40Gバイトの磁気ディスク装置をパソコンに接続して、その全領域を仮想記憶機能のための補助記憶として割り当てたところ、メモリ不足のメッセージは出なくなった。この対処後、10本のプログラムを実行中のパソコンの動作状態に関する記述として、適切なものはどれか。

 ア  磁気ディスク上のファイルアクセス速度が向上するので、大きなファイルのコピー時間が短縮できる。
 イ  主記憶のアクセス速度が向上するので、複雑な立体画像のレンダリング処理も高速で行えるようになる。
 ウ  一つのプログラム(タスク)で最大約40Gバイトのメモリ空間を使用できるので、大きなファイルも一度に主記憶上に展開して高速に編集することが可能になる。
 エ  見かけ上の主記憶は増え、エラーメッセージは出なくなっているが、ページングが多発してシステムのスループットは低下している。

解答

 エ

解説

 主記憶の領域不足の対策のために、磁気ディスクを増設し、仮想記憶用に利用して、見かけ上の記憶域領域を広げています。

 磁気ディスク上のファイルアクセス速度が向上することはありません

 主記憶のアクセス速度が向上することはありません

 一つのプログラム(タスク)で最大約40Gバイトのメモリ空間を使用できる可能性はありますが、大きなファイルを展開する先は主記憶上でなく仮想記憶上となり、高速に編集することは不可能です

 見かけ上の主記憶は増え、エラーメッセージは出なくなっていますが、ページングが多発してシステムのスループットは低下します。


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