基本情報技術者試験 2004年度 = 平成16年度・秋期 午前 問80

 著作権法に関する記述のうち、適切なものはどれか。

ア M社の業務プログラムは、分析から製造までの一切をN社が請け負って開発した。特段の契約条件がなければ、このプログラムの原始的著作者はM社である。
イ 既存のプログラムのアイデアだけを利用して、同一目的のプログラムすべてを新たに作成した場合でも、著作権の侵害になる。
ウ 著作権及び著作者人格権は、他人に譲渡することができる。
エ 日本国内においては、著作物に著作権表示が明記されていない場合でも、無断で複製して配布したときには著作権の侵害になる。

解答



解説

 著作権は、小説、音楽、プログラムなどの知的創作物に対する経済的・文化的価値を保護する権利です。日本国内においては、著作物に著作権表示が明記されていなくても著作権が発生します。なお、創作時点で権利が発生し、その保護期間は、著作者が個人であれば死後50年間、法人であれば公表後50年間です。
 著作権法では無断複製や改変を禁止しています。

 M社の業務プログラムは、分析から製造までの一切をN社が請け負って開発した場合、プログラムの原始的著作者はN社です。

 プログラムは保護の対象ですが、プログラムのアイデアは保護の対象となりませんので、既存のプログラムのアイデアだけを利用して、同一目的のプログラムすべてを新たに作成しても、既存プログラムの著作権侵害になりません

 著作者人格権は、著作物を公表する権利、著作者の氏名を表示する権利、著作物の同一性を保持する権利であり、他人に譲渡することはできません。

 日本国内においては、著作物に著作権表示が明記されていない場合でも、無断で複製して配布したときには著作権の侵害になります。


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