基本情報技術者試験 |
2006年度 = 平成18年度・春期 |
午前 |
問17 |
プロセッサにおけるパイプライン処理方式を説明したものはどれか。
ア 単一の命令を基に、複数のデータに対して複数のプロセッサが同期をとりながら並列的にそれぞれのデータを処理する方式
イ 一つのプロセッサにおいて、単一の命令に対する実行時間をできるだけ短くする方式
ウ 一つのプロセッサにおいて、複数の命令を少しずつ段階をずらしながら同時実行する方式
エ 複数のプロセッサが、それぞれ独自の命令を基に複数のデータを処理する方式
ウ
パイプライン処理は、命令の実行サイクルを、命令の取出し、解読、アドレス計算・変換、データの取出し、実行のような複数の段階に分け、各段階の処理を別々の装置が担当することによって、複数の命令を並列に処理する方式です。
表 命令の実行ステップ
ステップ
| 処理内容
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1
| 命令コード部の取出し
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2
| 命令の解読
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3
| アドレス部の取出し
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4
| 実効番地の計算
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5
| データの取出し
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6
| 演算の実行
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┌─┬─┬─┬─┬─┬─┐
最初の命令 │1│2│3│4│5│6│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┘
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┐
次の命令 │1│2│3│4│5│6│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┘
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┐
次の次の命令 │1│2│3│4│5│6│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┘
…
図 命令実行のパイプライン処理
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ア
単一の命令を基に、複数のデータに対して複数のプロセッサが同期をとりながら並列的にそれぞれのデータを処理する方式は、SIMD(single instruction stream multiple data stream)です。
イ
一つのプロセッサにおいて、単一の命令に対する実行時間をできるだけ短くする方式は、RISC(reduced instruction set computer)などで採用されています。
ウ
一つのプロセッサにおいて、複数の命令を少しずつ段階をずらしながら同時実行する方式です。
エ
複数のプロセッサがそれぞれ独自の命令を基に複数のデータを処理する方式は、MIMD(multiple instruction stream multiple data stream)です。