基本情報技術者試験
2010年度 = 平成22年度・春期
午前
問10
図に示す構成で、表に示すようにキャッシュメモリと主記憶のアクセス時間だけが異なり、ほかの条件は同じ2種類のCPU XとYがある。
あるプログラムをCPU XとYでそれぞれ実行したところ、両者の処理時間が等しかった。このとき、キャッシュメモリのヒット率は幾らか。ここで、CPU処理以外の影響はないものとする。
表 アクセス時間
単位
ナノ秒
CPU X
CPU Y
キャッシュメモリ
40
20
主記憶
400
580
ア 0.75
イ 0.90
ウ 0.95
エ 0.96
解答
イ
解説
処理装置の演算速度に比べ主記憶装置へのアクセス速度は遅く、その速度差を縮める方法の一つが、処理装置と主記憶装置の間におかれる高速の記憶装置である
キャッシュメモリ
です。
アクセスするデータがキャッシュメモリ上に存在する割合がヒット率です。
XとYの実効メモリアクセス時間が等しいのですから、ヒット率をcとすると、次の関係が成立します。
c × 40 +(1-c)×400 = c × 20 +(1-c)×580
この式を解くと、以下のようにヒット率が求められます。
(40-400-20+580)×c = 580-400
200×c = 180
c =
0.90
なお、図に与えられている主記憶やキャッシュメモリの容量は、問題を解くのには
不要
です。