第1種情報処理技術者試験 1995年度 = 平成7年度 午前 問68

 プログラムのモジュール化設計においてモジュールの分割を行う際には、それぞれの独立性に留意することが大切である。モジュールの独立性を評価するための尺度に関する概念を二つ選べ

ア モジュール間結合度 イ モジュール強度 ウ モジュール深度
エ モジュール精度 オ モジュール難易度

解答

ア・イ

解説

モジュール結合度
 モジュール結合度は、他のモジュールとの関連性であり、低いほど独立性が高くなります。以下、結合度の強い(独立性の低い)順に解説します。
① 内容結合
あるモジュールが他のモジュール内のデータを直接参照し、他のモジュールの内容の一部を共有します。
② 共通結合
プログラムの共通域に定義したデータを、それに関連するモジュールが共有して参照します。
③ 外部結合
外部変数として宣言したデータを、関連するモジュールが共有して参照します。
④ 制御結合
制御情報を、呼び出すモジュールに与え、呼び出すモジュールの実行に影響を与えます。
⑤ スタンプ結合
二つのモジュールが同じデータ構造を持ち、同じ高い型をするデータの受け渡しをします。
⑥ データ結合
二つのモジュール間で、データ要素のみをパラメタとして受け渡しします。

モジュール強度
 一つのモジュールに含まれる機能の関連性を表します。モジュールの強度を低い順に並べると次のようになります。
① 暗号的強度
関連のない複数の機能を含み、特定の機能を定義できないモジュール。
② 論理的強度
関連のある複数の機能を含み、どの機能を実行するかを引数で指定するモジュール。
③ 時間的強度
初期設定処理、終了処理など、同時に実行する複数の逐次的処理をまとめたモジュール。
④ 手順的強度
ある手続きを実現するために行う、複数の逐次的処理をまとめたモジュール。
⑤ 連絡的強度
手順的強度の性格をもつことに加えて、同一データを扱うことによって関連性をもったモジュール。
⑥ 情報的強度
特定のデータを扱う複数の機能がまとまっており、機能ごとに別の入り口点をもつモジュール。
⑦ 機能的強度
すべての要素が一つの機能を実行するために関連性をもったモジュール。

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