第1種情報処理技術者試験 1996年度 = 平成8年度 午前 問76

 情報処理システムの基本的な構成を図のように分類したとき、分散処理システムに関する記述として、適切なものはどれか。

情報処理システム ─┬─ 集中処理システム └─ 分散処理システム ─┬─ 水平機能分散システム ├─ 水平負荷分散システム ├─ 垂直機能分散システム └─ 垂直負荷分散システム

ア 垂直負荷分散システムの代表例として、クライアントサーバシステムが挙げられる。
イ 水平負荷分散システムを用いると、システム全体のアベイラビリティ向上が期待できる。
ウ 例えば金融システムにおいて、情報系用コンピュータと勘定系用コンピュータのようにコンピュータごとに機能を分けた場合、それは垂直機能分散システムと見なせる。
エ 分散処理システムは、システムの規模や能力を大きくすることによる運用・保守費用の増加を、集中処理システムより抑えることが出来る。
オ 分散処理システムは、集中処理システムに比べてデータ処理プログラムの追加、変更が容易である。

解答



解説

 分散処理は、以下のように分類できます。

機能分散
 システム機能の特定部分を分担させる。
負荷分散
 同一機能を有して負荷を分担させる。
垂直分散
 機能を階層的に分散させる。
負荷分散
 機能を対等に分散させる。

 クライアントサーバシステムは、垂直負荷分散システムです。

 水平負荷分散システムを用いると、MTBFが長くなってシステム全体のアベイラビリティ向上することが期待できます。

 金融システムにおいて、情報系用コンピュータと勘定系用コンピュータのようにコンピュータごとに機能を分けた場合、それは水平機能分散システムと見なせます。

 分散処理システムは、集中処理システムよりも、システムの規模や能力を大きくすることによる運用・保守費用が増加します。

 分散処理システムは、集中処理システムよりも、データ処理プログラムの追加、変更が困難です。


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