第1種情報処理技術者試験 1997年度 = 平成9年度 午前 問67

 アプリケーションにおける入力、出力、照合、論理ファイル、インタフェースの五つの要素の数を求め、それぞれを重み付けして集計する。この集計した値がソフトウェア開発の規模に相関するという考え方に基づいて開発規模を見積もる方法はどれか。

ア COCOMO(COnstructive COst MOdel)
イ Dotyモデル
ウ Function Pointモデル
エ Putnamモデル

解答



解説

 ソフトウェアの開発規模を見積もるソフトウェアコストモデルに関する問題です。

 COCOMO(COnstructive COst MOdel)は、Boehmによって提案されたモデルです。開発作業、保守作業、コンバージョン作業のそれぞれに見積り作業のレベル(概算レベル・中間レベル・詳細レベル)、作業要員のレベル(初級、中級、上級)のモデルを持ち、統計的手法で算出します。ソフトウェア製品の規模を基本変数とし、要求される信頼性、データベースのサイズ、複雑性などの係数を加えて算出します。

 Dotyモデルは、Dotyによって提案されたモデルです。ソフトウェア開発に要する工数は、ステップ数の指数乗に比例するというモデルです。

 Function Pointモデルは、1983年にAlbrechtによって提案されたモデルです。アプリケーションにおける入力、出力、照合、論理ファイル、インタフェースの五つの要素の数を求め、それぞれを重み付けして集計し、その集計値がソフトウェア開発の規模に相関するという考え方に基づいて開発規模を見積もる方法です。

 Putnamモデルは、Putnamによって提案されたモデルです。経験データによるモデルとは別に、仮説から出発したプロジェクトの工数を表現するモデルです。要求仕様定義後のソフトウェアライフサイクルにおいて、ある時点の要員数またはそう工数を予測するモデルであり、時間の経過に伴う変化が把握できます。


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