第1種情報処理技術者試験 1998年度 = 平成10年度 午前 問47

 関係データベースにおけるデータの正規化に関する記述のうち、正しいものはどれか。

ア 正規化はデータベースへのアクセス効率を向上させるために行うものである。
イ 正規化を行うと、一つの属性が複数の値をもつような入れ子の表は、排除される。
ウ 正規化を行っていない非正規形の表に対しても、選択、射影などの関係演算を実行することは可能である。
エ 正規化を完全に行うと、同一の属性(例えば社員コードや商品コードなど)を複数の表で重複してもつことはなくなる。

解答



解説

 正規化は、データベースの項目の意味内容とデータ項目間の関係を分析して、重複更新などの冗長さや矛盾がないデータを定義することであり、以下に示すように第1正規化、第2正規化、第3正規化の順に行って細分化します。

第1正規化
 データ項目の中で繰り返している部分を分離し、独立したデータ項目の集まり(セグメント)にする。

第2正規化
 キー以外のデータ項目の中でキーになり得るものを探し、キーになり得るものがあれば、そのデータ項目とそれに従属するデータ項目を分離する。

第3正規化
 現実の業務の使用目的に合うようにデータ項目間の関連性を分析し、データ項目の重複を最小限にする。

ア   正規化の目的は、データベースの検索性能を向上させることではありません。テーブルを細分した結果、性能が低下する可能性もあります。

イ   第1正規化によって、一つの属性が複数の値をもつような入れ子の表を排除できます。

ウ   選択、射影などの関係演算の対象は、第1正規化によって得られる正規型の表です。

エ   正規化の結果、テーブルが増加して、同一の属性(例えば社員コードや商品コードなど)を複数の表で重複してもつことがあります。


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