第1種情報処理技術者試験 |
1999年度 = 平成11年度 |
午前 |
問15 |
クロック周波数が200 MHzで動作しているパソコンにおいて、キャッシュのアクセス時間を10ナノ秒、主記憶のアクセス時間を70ナノ秒、キャッシュのヒット率を90%としたとき、メモリアクセスに必要な平均クロックサイクルは幾つか。
イ
処理装置の演算速度に比べ主記億装置へのアクセス速度は遅く、その速度差を縮める方法の一つに、処理装置と主記憶装置の間に高速の記憶装置がキャッシュメモリです。
アクセスするデータがキャッシュメモリ上に存在する割合がヒット率です。ヒット率が90%ですから、データ読取りの90%がキャッシュから10ナノ秒で、残り10%が主記憶から70ナノ秒で行われることになります。したがって、平均読取り時間は以下のように求められます。
0.9 × 10 + 0.1 × 70 = 16ナノ秒
クロック周波数は、コンピュータ内のクロックが発生するパルス信号の周波数です。この値が200 MHzですから、1クロックの時間(周期)は以下のように求められます。
1 ÷ (200×106) = 5ナノ秒
したがって16÷5=3.2クロックが必要となります。これを満たすのは選択肢イです。