第1種情報処理技術者試験 2000年度 = 平成12年度 午前 問31

 動的リンキングに関する記述として、適切なものはどれか。

ア 仮想記憶方式のコンピュータにおいて、読み込まれたページの論理アドレスを物理アドレスに対応させる。
イ プログラム実行時に、共用ライブラリやシステムコールライブラリのモジュールをロードする。
ウ プログラム実行時に、適切なアドレスにロードする。
エ プログラム実行時に、ヒープ上に可変長データのための領域を獲得する。

解答



解説

 オペレーティングシステムの本体は巨大であり、すべてを主記憶にロードすることはできません。したがって、一部をライブラリの形で用意しておき、必要なときにのみロードできると、記憶域を大幅に節約することができます。
 また、オペレーティングシステム上で動作するプログラムから共通して利用するようなライブラリも、それぞれのプログラムで同じものを個別に持つのではなく、必要に応じて主記憶にロードするようにしておくと、各プログラムでライブラリをもつ必要がなくなりますから、実行プログラムの大きさを抑えることもできます。
 以上のような目的を実現するのが動的リンクライブラリです。呼び出された時点で、OSがハードディスクなどの補助記憶域装置から主記憶へと読み出してリンクします。
※たとえばMS-Windowsであれば、SystemやSystem32フォルダの中に.DLLという拡張子のついたファイルがたくさんあります。これらが動的リンクライブラリです。


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