ソフトウェア開発技術者試験 2001年度 = 平成13年度 午前 問51

 モジュール強度のレベルの一つとして、情報的強度がある。情報的強度を持つモジュールの例として、適切なものはどれか。

ア 関連した複数の機能を一つにまとめており、どの機能が実行されるかは、呼び出されるときの引数の値によって決定されるモジュール。
イ データとデータの操作を独立のものとして取り扱うことが可能なので、サブシステムの独立性を高めることができる。
ウ データの詳細な構造について知らないとアクセスでないので、データのセキュリティが強くなる。
エ データを制御する手続きは一意に定義できないが、データ構造の一貫性は維持される。

解答



解説

 モジュール強度は、一つのモジュールに含まれる機能の関連性を表します。モジュールの強度を低い順に並べると次のようになります。

① 暗号的強度
 関連のない複数の機能を含み、特定の機能を定義できないモジュール。

② 論理的強度
 関連のある複数の機能を含み、どの機能を実行するかを引数で指定するモジュール。

③ 時間的強度
 初期設定処理、終了処理など、同時に実行する複数の逐次的処理をまとめたモジュール。

④ 手順的強度
 ある手続きを実現するために行う、複数の逐次的処理をまとめたモジュール。

⑤ 連絡的強度
 手順的強度の性格をもつことに加えて、同一データを扱うことによって関連性をもったモジュール。

⑥ 情報的強度
 特定のデータを扱う複数の機能がまとまっており、機能ごとに別の入り口点をもつモジュール。

⑦ 機能的強度
 すべての要素が一つの機能を実行するために関連性をもったモジュール。

 本問の選択肢は、それぞれ次の強度をもちます。
…論理的強度。
…情報的強度。
…暗号的強度。
…時間的強度。


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