ソフトウェア開発技術者試験 |
2005年度 = 平成17年度・春期 |
午前 |
問23 |
仮想記憶のページ置換えアルゴリズムの一つであるFIFOに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア LRUアルゴリズムよりも置き換えるページを決定する処理に時間がかかる。
イ LRUアルゴリズムよりもページフォールトの回数が少なくなる。
ウ ある種のページ参照列に対して、割当て主記憶量を増やすと、かえってページフォールトの回数が増加する。
エ 主記憶のページ数を小さくすると、ページフォールトの回数が減る。
ウ
ア LRUアルゴリズムよりも置き換えるページを決定するアルゴリズムが単純であり、処理に時間がかかりません。
イ ページフォールトが発生する回数は、ページ参照列に依存します。そのため、LRUアルゴリズムよりもページフォールトの回数が少なくなるとは限りません(少なくなることもあれば、多くなることもあります)。
ウ 一般に、割り当て主記憶量を大きくすると、ページフォールトは減少する傾向にあります。ところが、FIFO方式では、ある種のページ参照列に対して、割当て主記憶量を増やすと、かえってページフォールトの回数が増加するという現象が生じます。これは、Beladyの例外(Belady's anomaly)と呼ばれています。
エ ページ参照列によっても異なるとはいえ、主記憶のページ数を小さくすると、ページフォールトの回数は増加する傾向にあります。