ソフトウェア開発技術者試験 2008年度 = 平成20年度・春期 午前 問41

 オブジェクト指向におけるインヘリタンスに関する記述はどれか。

ア オブジェクトのデータ構造や値を隠ぺいし、オブジェクトの外部から直接、内部のデータにアクセスすることを禁止する。
イ オブジェクトのデータ構造や手続を変更した場合でも、外部への影響を防ぐことができ、オブジェクトの独立性を向上させる。
ウ 基底クラスで定義されたデータ構造と手続をサブクラスで引き継いで使える。
エ 同一のデータ構造と同一の手続を持つオブジェクトをまとめて表現する。

解答



解説

 インヘリタンス(継承)を利用すると、あるクラスのデータメンバやメソッド(手続き)などの資産を継承しながら、別のクラスを定義することができます。もとになるクラスをスーパークラス(基底クラス/上位クラス/親クラス)、そこから新しく作ったクラスをサブクラス(派生クラス/下位クラス/子クラス)と呼びます。
 したがって、正解は、です。

 オブジェクトのデータ構造や値を隠ぺいし、オブジェクトの外部から直接、内部のデータにアクセスすることを禁止するのは、カプセル化です。

 オブジェクトのデータ構造や手続を変更した場合でも、外部への影響を防ぐことができ、オブジェクトの独立性を向上させることができるのは、カプセル化の恩恵です。

 インヘリタンスを利用すると、基底クラスで定義されたデータ構造と手続をサブクラスで引き継いで使えるようになります。

 同一のデータ構造と同一の手続を持つオブジェクトをまとめて表現するのは、クラスです。


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