応用情報技術者試験 2011年度 = 平成23年度・春期 午前 問19

 OSのスケジューリング方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。

ア 処理時間順方式では、既に消費したCPU時間の長いジョブに高い優先度を与える。
イ 到着順方式では、ラウンドロビン方式に比べて特に処理時間の短いジョブの応答時間が短くなる。
ウ 優先度順方式では、一部のジョブの応答時間が極端に長くなることがある。
エ ラウンドロビン方式では、ジョブに割り当てるCPU時間(タイムクウォンタム)を短くするほど、到着順方式に近づく。

解答



解説

 処理時間順方式では、これからの実行に必要なCPU時間の短いジョブに高い優先度を与える

 ラウンドロビン方式では、プロセスに優先順位を与えずに、一定時間のタイムクウォンタム(CPU割当て時間)を与え、その時間内に終了しない場合は、待ち行列の最後に戻す方式です。そのため、処理時間の短いジョブは応答時間が短くなって、処理時間の長いジョブは応答時間が長くなる傾向にあります。その結果、到着順方式では、ラウンドロビン方式に比べて特に処理時間の短いジョブの応答時間が長くなります。

 優先度順方式では、優先度の高いジョブの処理が優先されるため、一部の優先度の低いジョブの応答時間が極端に長くなることがあります。

 ラウンドロビン方式では、ジョブに割り当てるCPU時間(タイムクウォンタム)を長くするほど、到着順方式に近きます(理論的には、タイムクウォンタムを無限大にすると、到着順と同一になります)。


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