柴田望洋の教え
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剣山型人間になりなさい。
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私が大学3年生の時です。村上泰弘先生(故人・当時九州大学工学部化学機械工学科教授)が、流体操作学の講義中に、私たち学生に対して
『これからは、T型人間ではいかん。パイ型人間になりなさい。』
と、おっしゃられた。ちなみに、ここでのパイとは、πの大文字であるΠのことです。先生は、
『Tのように、自分の得意な分野型が1つではいけない。これからは、自分の得意な分野を2本は持たないといけないぞ。』
と続けられました。
まだ学生であった私は、先生の言葉を聞きながら、若気のいたりで(?)
“よーし。自分は剣山型人間になってやるぞ。”
と、密かに心に誓ったものです。すなわち、自分の得意分野を無数に作ろうと考えたわけです。
現在、私自身の剣山を見つめ直してみても、改めて、針の少なさ、短さ、デコボコさが気になります。しかし、学生の皆さんにも、剣山型人間を目指すという確固たる
目標を持っていただきたいのです。