柴田望洋の教え
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学問に王道なし。
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『C言語をきわめる』ことを、一つの山と考えてみましょう(これを「C山」とでも呼びましょうか)。C言語に入門するということは、C山の全体像を見据えたまま山のふもとに立つことです。それから、一歩一歩とその山を登って行くことなりますが、どのように登るべきでしょう。何よりも、最短のコースで頂上まで登れた方がいいでしょう。そのためには、常に山の全体像を見失うことなく、さらに現在の自分の到達位置をきちんと把握する必要があります。自分が必死に山を登っているつもりでも、実は下り坂ということもあるかもしれません。もしそのような事態に気付いたら、すぐに軌道を修正しなければならないでしょう。険しい崖や落とし穴も待ちかまえています。正しい知識で、これらを避けなければなりません。
このようなことは、著者が説明するまでもなく、皆さんは『学問に王道なし』という諺としてご存じのことだと思います。
引用:柴田望洋“Dr.望洋のプログラミング道場”, はじめに, ソフトバンク, 1993