第2種情報処理技術者試験 1994年度 = 平成6年度・秋期 午前 問36

 プロトタイピングの特徴として適切なものを二つ選べ

 ア  実際に運用するシステムと同じものをプロトタイプでも実現しないと、プロトタイピングの目的は達成できない。
 イ  短期間で暫定的に動作するソフトウェアを作り、ユーザに試用してもらい、評価と修正を繰り返しながら、仕様を確定していく。
 ウ  船などを作る場合、模型を作ることによって製品イメージを明確にするが、模型は必ずしも水に浮く必要はない。プロトタイプも同様に、計算機上で動作できなくてよい。
 エ  プロトタイピングでは、ユーザを開発過程に巻き込むことが難しいので、ユーザの参加意識の向上を図りたい場合、プロトタイピングの手法は適用すべきでない。
 オ  プロトタイプはあくまで試作品であるので、仕様が確定した段階で改めて本格的なシステムを開発することがある。

解答

 イ・オ

解説

 プロトタイプモデルプロトタイピングは、システム開発の早い段階で、目に見える形で利用者が要求を確認できるように試作品(プロトタイプ)を作成して、ユーザに試用してもらった評価を反映させながらプロトタイプを改良し、ユーザの要求や仕様を確定していく成長型の開発モデルです。
 利用者の要求を明確にして開発者にフィードバックし、利用者と開発者の認識の違いやあいまいさを取り除き、最終段階での食い違いを減らすことができます。利用者の参画意識の向上も期待できます。
 特に、比較的小規模のアプリケーションの開発において効力を発揮します。
 作成するプロトタイプは、あくまでも試験・評価用ですが、実際にコンピュータ上で動作するものでなければなりません。また、仕様が確定した段階で改めて本格的なシステムを開発することもあります。


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