第2種情報処理技術者試験 1998年度 = 平成10年度・秋期 午前 問60

 プロトタイピングによるソフトウェアの開発に関する記述として、適切なものはどれか。

 ア  ウォータフォールモデルとは異なる手法であり、両者を融合して使用することはできない。
 イ  開発工程の早い時期にユーザの要求に合うかどうかを確認できるので、手戻りを少なくすることができる。
 ウ  適用可能な範囲は、ユーザインタフェースの確認に限定される。
 エ  プロトタイピングによって作成されたプログラムは、そのまま実稼働システムで使われることはない。

解答

 イ

解説

 プロトタイプモデルプロトタイピングは、システム開発の早い段階で、目に見える形で利用者が要求を確認できるように試作品(プロトタイプ)を作成して、ユーザに試用してもらった評価を反映させながらプロトタイプを改良し、ユーザの要求や仕様を確定していく成長型の開発モデルです。
 利用者の要求を明確にして開発者にフィードバックし、利用者と開発者の認識の違いやあいまいさを取り除き、最終段階での食い違いを減らすことができます。利用者の参画意識の向上も期待できます。
 特に、比較的小規模のアプリケーションの開発において効力を発揮します。
 作成するプロトタイプは、あくまでも試験・評価用ですが、実際にコンピュータ上で動作するものでなければなりません。また、仕様が確定した段階で改めて本格的なシステムを開発することもあります。


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