第2種情報処理技術者試験 1999年度 = 平成11年度・春期 午前 問54

 ホストコンピュータとそれを使用するための2台の端末を接続したシステムがある。ホストコンピュータの故障率をa、端末の故障率をbとする。端末は1台以上が稼働していればよく、通信回線など他の部分の故障は発生しないとした場合、このシステムが故障によって使えなくなる確率はどれか。

 ア 1-(1-a)(1-b2)  イ 1-(1-a)(1-b)2
 ウ (1-a)(1-b)2  エ (1-a)2(1-b)

解答

 ア

解説

      ┏━━━┓        ┏┫ 端末 ┣┓  ┏━━━┓┃┗━━━┛┃  ┃ホスト┣┫     ┃  ┗━━━┛┃┏━━━┓┃       ┗┫ 端末 ┣┛        ┗━━━┛  

 本問のシステムは、右図のように接続された構成となっています。また、稼働率ではなく故障率を求める問題であることに注意しましょう。

並列システム
 どれか一つの装置が稼働していれば、システムとして稼働しているとみなせます。

  ┌────┐    ┌┤ 装置A ├┐   │└────┘│   │┌────┐│  ─┼┤ 装置B ├┼─  │└────┘│   │┌────┐│   └┤ 装置C ├┘    └────┘  

 システム全体の稼働率は、以下の式で求められます。
  1-(1-装置Aの稼働率) × (1-装置Bの稼働率) × …
 システム全体の故障率は、以下の式で求められます。
  (装置Aの故障率) × (装置Bの故障率) × …
直列システム
 直列システムでは、どれか一つの装置が故障すると、システム全体として稼働できなくなります。

 ┌────┐┌────┐┌────┐  ─┤ 装置A ├┤ 装置B ├┤ 装置C ├─  └────┘└────┘└────┘ 

 システム全体の稼働率は、以下の式で求められます。
  装置Aの稼働率 × 装置Bの稼働率 × …
 システム全体の故障率は、以下の式で求められます。
  1-(1-装置Aの故障率) × (1-装置Bの故障率) × …
で求められることになります。

 本問では、ホスト(故障率a)と、並列に接続された2台の端末(故障率b2)が、直列に接続されていますので、システム全体の故障率は、次のように求められます。
  1-(1-a)(1-b2)


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