基本情報技術者試験 2002年度 = 平成14年度・秋期 午前 問47

 モジュール分割を行うときの方法として、モジュール結合度を最も弱くできるものはどれか。

 ア  一つのモジュールにできるだけ多くの機能を入れる。
 イ  二つのモジュール間で必要なデータ項目だけを引数として渡す。
 ウ  ほかのモジュールとデータ項目を共有するためにグローバルな領域を使用する。
 エ  ほかのモジュールを呼び出すときに、呼び出されたモジュールの論理を制御するための引数を渡す。

解答

 イ

解説

 モジュール結合度は、他のモジュールとの関連性であり、低いほど独立性が高くなります。以下、結合度の強い(独立性の低い)順に解説します。
内容結合
あるモジュールが他のモジュール内のデータを直接参照し、他のモジュールの内容の一部を共有します。
共通結合
プログラムの共通域に定義したデータを、それに関連するモジュールが共有して参照します。
外部結合
外部変数として宣言したデータを、関連するモジュールが共有して参照します。
制御結合
制御情報を、呼び出すモジュールに与え、呼び出すモジュールの実行に影響を与えます。
スタンプ結合
二つのモジュールが同じデータ構造を持つ型のデータの受け渡しをします。
データ結合
二つのモジュール間で、データ要素のみをパラメタとして受け渡しします。

 一つのモジュールにできるだけ多くの機能を入れるのはモジュール強度の問題です。機能の大小とモジュールの結合度とは直接的な関係はありません。

 二つのモジュール間で必要なデータ項目だけを引数として渡すデータ結合は、モジュールの結合度を弱くします。

 ほかのモジュールとデータ項目を共有するためにグローバルな領域を使用する外部結合は、データ結合より強い結合となります。

 ほかのモジュールを呼び出すときに、呼び出されたモジュールの論理を制御するための引数を渡す制御結合は、データ結合より強い結合となります。


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