第1種情報処理技術者試験 1995年度 = 平成7年度 午前 問79

 故障率λの装置4台からなる次の二つのシステム構成A、Bの故障率に関する記述のうち、正しいものはどれか。ただし、並列の位置にある装置は一方が稼働していれば、その系は稼働しているものと考える。

  ┏━━━┓ ┏━━━┓    ┏┫   ┣━┫   ┣┓   ┃┗━━━┛ ┗━━━┛┃  ━┫           ┣━  ┃┏━━━┓ ┏━━━┓┃   ┗┫   ┣━┫   ┣┛    ┗━━━┛ ┗━━━┛       システム構成A    

  ┏━━━┓    ┏━━━┓    ┏┫   ┣┓  ┏┫   ┣┓   ┃┗━━━┛┃  ┃┗━━━┛┃  ━┫     ┣━━┫     ┣━  ┃┏━━━┓┃  ┃┏━━━┓┃   ┗┫   ┣┛  ┗┫   ┣┛    ┗━━━┛    ┗━━━┛         システム構成B      


ア λが0に近いときは、Bのほうが故障率は高い。
イ λが1に近いときは、Bのほうが故障率は高い。
ウ λの大きさにかかわらず、AとBの故障率は同じである。
エ λの大きさにかかわらず、Aのほうが故障率は高い。
オ λの大きさにかかわらず、Bのほうが故障率は高い。

解答



解説

並列システム
 どれか一つの装置が稼働していれば、システムとして稼働しているとみなせます。

  ┌────┐    ┌┤ 装置A ├┐   │└────┘│   │┌────┐│  ─┼┤ 装置B ├┼─  │└────┘│   │┌────┐│   └┤ 装置C ├┘    └────┘  

 システム全体の稼働率は、以下の式で求められます。
  1-(1-装置Aの稼働率) × (1-装置Bの稼働率) × …
 システム全体の故障率は、以下の式で求められます。
  (装置Aの故障率) × (装置Bの故障率) × …
直列システム
 直列システムでは、どれか一つの装置が故障すると、システム全体として稼働できなくなります。

 ┌────┐┌────┐┌────┐  ─┤ 装置A ├┤ 装置B ├┤ 装置C ├─  └────┘└────┘└────┘ 

 システム全体の稼働率は、以下の式で求められます。
  装置Aの稼働率 × 装置Bの稼働率 × …
 システム全体の故障率は、以下の式で求められます。
  1-(1-装置Aの故障率) × (1-装置Bの故障率) × …
で求められることになります。

 システムAの故障率は、次のように求められます。
  {1-(1-λ)×(1-λ)} × {1-(1-λ)×(1-λ)} = λ2(λ+2)2 = λ4+2λ3+4λ2
 また、システムBの故障率は、次のように求められます。
  1-(1-λ×λ)(1-λ×λ) = λ4+2λ2

 したがって、が正解です。


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