第1種情報処理技術者試験 1998年度 = 平成10年度 午前 問9

 次のような構造をもった線形リストに関する記述のうち、正しいものはどれか。


ア 要素の削除に要する処理量は、先頭と最後尾とでほぼ同じである。
イ 要素の追加と取出し(読出しの後で削除)を最後尾で行うスタックとして用いるのに適している。
ウ 要素の追加に要する処理量は、先頭と最後尾とでほぼ同じである。
エ 要素の追加は先頭で、取出し(読出しの後で削除)は最後尾で行うFIFO(First-In First-Out)のキューとして用いるのに適している。

解答



解説

 先頭への追加と取出し、最後尾への追加と取出しは、以下に示す処理で実現します。

■先頭への追加
・ポインタHeadが、追加する要素を指すように変更する。
・追加する要素のポインタが、E1を指すように変更する。

■先頭からの取出し
・ポインタHeadが、E2を指すように変更する。

■最後尾への追加
・E4のポインタが、E1を指すように変更する。
・ポインタTailが、追加する要素を指すように変更する。

■最後尾からの取出し
・E3のアドレスを得るために、先頭からE1→E2→E3とたぐる(煩雑!)。
・E3のポインタが、どこも差さないように変更する。
・ポインタTailが、E3を指すように変更する。

 〔最後尾からの取出し〕は煩雑ですから、正解は選択肢です。


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