第1種情報処理技術者試験 1998年度 = 平成10年度 午前 問24

 イベントドリブン方式のプロセス切替えに関する記述のうち、正しいものはどれか。

ア イベントドリブン方式とタイムスライシング方式は排他的なものであり、一つのシステムで共存することはない。
イ プロセス切替えのきっかけは、入出力終了やプログラム異常などであり、ユーザプログラムが要求するものではない。
ウ プロセス切替えの処理はソフトウェアによって行われ、ハードウェアが介在することはない。
エ 割り込まれたプロセスが、割込み処理終了後に、引き続いて実行される保証はない。

解答



解説

 イベントドリブンスケジューリングは、事象すなわちイベント(システムの状態変化)が発生したのを契機にして、CPUを切り換えてタスクのスケジューリングを実行する方式です。マルチプログラミングを実現するための基本となる技術です。
 イベント(event)が発生するタイミングの例:
  (a) 入出力の完了
  (b) 入出力要求の発生
  (c) ジョブの到着
  (d) ジョブの完了

 マルチプログラミングの実現は、イベントドリブン方式でのみ可能であり、TSSの実現にはタイムスライシングの機能が必要です。多くのシステムは、マルチプログラミングとタイムシェアリングの両方のサービスを備えており、これら2方式を組み合わせて利用します。

 プログラムからのスーパーバイザコール割込みによっても、イベントは発生します。

 ハードウェア障害などによる割込みによっても、イベントは発生します。

 割り込まれたプロセスが、割込み処理終了後に、引き続いて実行されるとは限りません。


BohYoh.comトップページへ